[370] 誰がいつ、どこで、どうやって作っているかが分かる商品だけをセレクト

現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣
(2014/04/30)
第370回 誰がいつ、どこで、どうやって作っているかが
分かる商品だけをセレクト
1,891 部
クレヨンハウス様
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□□□
□□  ご挨拶

こんにちは!
いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
初めてのみなさま、数あるメールマガジンの中から選んでくださり、
ありがとうございます。

本メールマガジンは、バックナンバーも少し遅れて公開しております
ので、ぜひご覧ください。
https://ten.surv.co.jp/

今回のゲストは、クレヨンハウス様です。

それでは、一緒に教わりましょう。

■■■
■■  基礎データ

  【サイト名】クレヨンハウス
   【会社名】株式会社クレヨンハウス
【本社/東京店】東京都港区北青山 3-8-15
   【大阪店】大阪府吹田市垂水町 3-34-24
 【代表取締役】落合恵子
 【スタッフ数】103人
   【URL】http://www.crayonhouse.co.jp/

■■■
■■  特徴、優位性

┌―――――――――――――――――――――――――――――――
|最初に、貴社について、ご紹介ください。
└―――――――――――――――――――――――――――――――

クレヨンハウスの社是は、

「子どもの視点・女性の視点・オーガニックな視点で文化を見つめ
 創造する」

で、

・子どもの視点から文化を考える
・女性の視点から文化を考える
・オーガニックの視点から文化を考える

をテーマとしています。

子どもや女性、そしてハンデキャップのある人がすみよい社会は、
誰にとってもすみよい社会ですよね。
男社会・健常者・大人社会が中心だった創業当時、少しでも
楔(くさび)を打てる会社になりたいと考え、企業理念としました。


┌―――――――――――――――――――――――――――――――
|販売スタイルも、テーマに沿った独特のものだそうですね。
└―――――――――――――――――――――――――――――――

わたしたちが扱っている商品は、どこの誰が、どこで、どうやって
作ったのか、わかるものです。

そうしないと、安全性や環境を守ることができません。
ひとが生きていくのにたいせつな、こころの優しさを育むためにも、
大事にしてきたことです。

クレヨンハウスにある商品は、ほとんどを買い切っています。
「売れなかったから返品」したのでは、生産製造者は、安心して作る
ことができません。

買い切るためには、よりよく選ぶことです。
たとえば、委託が多いとされる書籍も、買い切りです。

そのためには、読まなければなりません。
クレヨンハウスで毎月開かれる「新刊会議」があるのも、そのため
です。
みんなで読み合って、お店に置くかどうかを決めて買い切ります。
それでこそ、専門店です。


┌―――――――――――――――――――――――――――――――
|書籍も買い切りというのは、すごいですね。
└―――――――――――――――――――――――――――――――

「専門家がいる」専門店であり続けたいと思います。

専門店はまた、作家とお客さまをつないでいきます。
本の作家、おもちゃの作家、畑の作家、Fashionの作家とお客さまを
結ぶことは、責任がありますが、たのしい仕事です。

そうそう、たのしく明るく広げていく。
これも、クレヨンハウスが目指したことです。
文化は「たのしく」「明るく」広げていきたいですね。


┌―――――――――――――――――――――――――――――――
|貴社の、ホームページの立ち上げ時期は?
|ネットショップの開店は、いつ?どういった経緯で始まった?
└―――――――――――――――――――――――――――――――

2005年頃から、店頭や電話での「商品配送サービス」のご要望が
ふえてきた経緯で、旧ネットショップができました。

その後、受注や配送を外部にお願いするかたちで行ってきましたが、
2012年、やはり自分たちで直接お客様の声を聴く形をとりたいと
自社方式に変更しました。

今は、店舗と同一の場所で受注配送をしています。
実質的には、この2012年9月が、立ち上げ時期かと思います。


┌――――――――――――――――――――――――――――――
|貴社における、ネットショップの位置付け・役割は?
└――――――――――――――――――――――――――――――

ネットショップは、実店舗と同じコンセプトをもつ、しかし24時間
オープンのお店です。

子育て時期でご来店できなかったり、近くにオーガニックのお店、
子どもの本の専門店などが無い方々へのサービスをしたいと考えて
つくりました。

クレヨンハウス・オン・ラインとして、3つのshopを立ち上げまし
た。
わたしたちを取り巻く環境は激変しています。
online時代こそ、文化を育む責任があると考えています。
この時代のお店やEshopがどうあるべきか、しっかり考えていきま
す。


┌――――――――――――――――――――――――――――――
|「絵本town」「おもちゃtown」「オーガニックtown」と分かれて
|いるのは、顧客層が異なるため?
└――――――――――――――――――――――――――――――

クレヨンハウスのお店や事業を大きく分けると、この3つになるの
ではないかと思います。

あまり「層」として切りわけてはいませんが、入り口として、商品
を探しやすくする目的はあります。

また、扱っている各商材ジャンルには、それぞれの「世界観」の
ようなものがありますので、それを大切にしたくて「town(街)」
としました。

「物」「商品」だけでなく、それを創りだしたひと、流通している
ひと、販売しているひとが見える「town」でありたいと考えていま
す。


┌――――――――――――――――――――――――――――――
|「ひと」が見える「town」ですか。
└――――――――――――――――――――――――――――――

いま、どこの誰が、いつ、どこで、どんなことを考えて作っている
かが見えにくくなってきました。

ブランド名やメーカー名ばかりが独り歩きしていて、「ひと」が
見えにくくなっていないでしょうか?

商品だけを探すEshop、街だけでなく、別の街にも遊びに行ってみ
たくなるような、そんなワクワク感を、特に子どもや女性に味わっ
ていただきたいと、考えています。

実店舗がそうであるように、ジャンルごとの「専門店」をたのしん
でいただきたくて、3つのtownを創りました。

たとえば、贈りものをしたいときに、3つそれぞれの「街」で探し
て、ひとつに包んでお贈りすることができるためには、ちょっと
たいへんだけど、3つのtownが必要でした。


┌―――――――――――――――――――――――――――――――
|貴店の商品の特徴は?
|類似の商品と比べて、どの辺りが、どう違う?
└―――――――――――――――――――――――――――――――

「安全」や「安心」が、やかましく言われるようになってきました。
しかし、どういう「安全」か、どういう「安心」かを、もっと考え
なければなりません。

たとえば、あかちゃんのおもちゃを考えてみましょう。

あかちゃんは、なんでも口に入れてしまいます。
それがあかちゃんの「おもちゃのあそび方」なので、咎めるわけに
いきません。

材質が木なら、
防腐剤のプールで長く保管されていなかったか、
あかちゃんがなめる塗料は鉛などを含有していないか、
飲み込んで事故になりやすい大きさではないのか、
そんなことを考えた「安全」でなければなりません。

たとえば食品なら、
農薬や化学肥料が使われていないことばかりでなく、
遺伝子組み換え食品ではないこと、
食品添加物が加えられていないこと、、
あるいは安くつくるために原産国で児童労働が強要されていないか、
輸入船の庫内が化学薬品で燻蒸されていないか・・・、
といったことが確認されなければ「安心」とは言えません。


┌―――――――――――――――――――――――――――――――
|品揃えで、それを実現している?
└―――――――――――――――――――――――――――――――

だからわたしたちは、オーガニックにとりくんでいます。

有名メーカー名や有名ブランドより、どこの誰が、いつ、どこで、
どうやって作っているかが詳細にわかることは、大変だけれど大事
なことだと思っています。

そこがしっかり分かる商品だけをセレクトしています。
これは、オーガニック商品、絵本やおもちゃ、さらにはレストラン
のメニューに共通しています。

たとえば、オーガニック食品や雑貨なら有機認証がついている、
あるいはフェアトレードのもの。

絵本なら長年読みつがれるロングセラー、みなで議論の上で
「これは」と選んだ新刊、などです。

□□□
□□  編集「中」記

クレヨンハウス様、ありがとうございました。


> 有名メーカー名や有名ブランドより、どこの誰が、いつ、どこで、
> どうやって作っているかが詳細にわかることは、大変だけれど大事
> なことだと思っています。
> そこがしっかり分かる商品だけをセレクトしています。
> これは、オーガニック商品、絵本やおもちゃ、さらにはレストラン
> のメニューに共通しています。

これはもちろん理想ですが、実現するためには、そうとうの仕組み
ができていなければ難しいと思われます。
ネットショップとして、それをどうやって実現しているのか?

この続きは、次回(5/7頃発行)とさせていただきます。
お楽しみに!

(後略)

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